つい最近、DVDで『判決、ふたつの希望』を観て、とても悔しくてたまらない! 「なんで見逃していたのだッ!!」……。ククッ、俺のしたことが……、こりゃもう2018年の最高傑作! 今頃気づくなんて情けない! どうかしてるゼ! ホント!

  溢れかえる情報のなかで、ついつい軽視してしまった自分の愚かさに、呆れかえるばかり……。不覚じぁ~。ウ~ン本当に悔しいッッッ!

  ここは気を取り直してパレスチナの問題でも考えてみましょうか。と言ってもよく分かっているワケではないのですが……。要は秘密協定であったはずのサイクス・ピコ協定がロシア革命によって世間にバラされたこと、それが全ての交渉相手に不信感をつのらせ、頑なな態度を取らせてしまったってことだろう。クルド人の問題も含めて、中東の危うい状態は世界を揺るがす大問題なのだ。

  ある聖書研究家は、「近い将来、ロシア・トルコ・イランの連合軍がイスラエルに侵攻して一瞬にして壊滅する。そこから7年間に及ぶ艱難(かんなん)時代が始まる……。」と語り、それらが聖書に書かれているッ。と主張しています。今までは全く考えられなかったロシアとトルコの結託が、現況では可能性を帯びてきました。欧米の態度如何によって有り得る出来事に思えてきたのです。 

  そんな緊張をはらむパレスチナを描く映画はハニ・アブ・アサド監督の『パラダイス・ナウ』や『オマールの壁』が有名ですが、  パレスチナ側に軸を置いた捉え方だと、たとえ事実であってもバイアスがかかっているようにしか見えない。今まで全く衆目に晒される事のなかったパレスチナ人自治区の様子を世間に知らしめる意味では重要なのだろうが、観る側は多少割り引いて考えると思う。

  実は、パレスチナ人、イスラエル人、その両者に快く受け入れられているのは日本人じゃない? どちらの側も決していぶかしげにカメラに映るわけではなく、結構ホンネで語ったりする。だから、日本人の撮ったドキュメンタリーを注視することで感じることが多いような気がする。

  オッと。肝心の映画が置いてけ堀になってしまった。場所はレバノンの話。キリスト教徒レバノン人とパレスチナ難民のちょっとしたイザコザが裁判沙汰になって、それぞれの事情が暴露され、レバノンという国の抱えるとてつもない問題を想起させるまで大事になってしまう……。

  各地に散った難民の苦境とレバノン内戦の犠牲者の現在。その凄まじい状況に圧倒される。

  クルド人のことではISとの闘いで注目された女性武装部隊「太陽の女たち」を描いた『バハールの涙』があるが、これは根っからのプロパガンダ。クルド人って? と思うなら、バフマン・ゴバディの『酔っぱらった馬の時間』や『亀も空を飛ぶ』でいいんじゃない? と思うけど、どちらもDVD の入手は難しそうですなぁ……。

著者

fat mustache

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