ようやく映画館に行けるかッ! と思った途端、線状降水帯の襲来で足止めをくらってしまったッ! どうしても観たかった映画も公開が終わってしまい残念至極ッ! あ~ぁ、次に食指の動く映画はいつになることやら……。

 観たいッと思った映画は意外なものですヨ。日本では珍しいカリスマ説教師の高原剛一郎さんがYouTube で紹介していた『赦しのちから』という作品。なんで? といぶかる皆さんにご説明するとしますか。常日頃、興味深く視聴しているTV番組に『町山智浩のアメリカの今を知るTV In Association With CNN 』というのがあって、ここ数週、 人種差別抗議デモ「ブラック・ライブズ・マター」 ばかり特集して反トランプキャンペーンを展開している。CNNと結託しているのだから当たり前っちゃ当たり前だが、いかにも全米で大きな抗議運動が盛り上がっているように喧伝しているが、何度も繰り返される内容にチョッと首をかしげる雰囲気が生まれてきたのだ。

 あまりに先鋭的にトランプの所業を攻撃しているが、そうあればあるほど強烈なバイアスを感じてしまい、興味を削がれていく感じが否めない。物言わぬ大衆たる中流階級の人びとはホントはどんな風に感じているのか? この社会の分断状況をどう考えているのか?

 対局にある考えは白人至上主義ではなく、日常の生活をどう維持し、どのように生きていこうと考えるか? とすることだと思う。

 『赦しのちから』を押している人が説教師だから、 キリスト教のメッセージをありのまま伝える という内容になっているらしい。製作に携わるケンドリック兄弟は20年間も聖職者として奉仕した後、映画製作に携わるようになった根っからの宗教家だ。苦境に立たされた時に神の前に跪いて全てを神に委ねることで立て直す映画をいくつも作っている人たちだ。

 だから、その内容はいわゆる抹香臭い、いかにも信心深い老人向きに説かれるもののように見えて、日本での評価は決して高いとは言えないだろうし、千眼美子を使って布教映画を製作する ARI Production とやってることが被ってきて、端から色メガネで見てしまっているところがあるが、チョッと待って! アメリカが出来上がったのは宗教上の自由を求めた熱心なキリスト教徒が主体だろッ! だから公開初週の週末興行成績は全米第3位を収めている。

 経済的な繁栄や功利的な方法を貪って、実態のない虚構の繁栄に満たされたNYやITに突っ走るカリフォルニアに辟易としている人びと。慎ましやかな日常と神と共に生きる生活に憧れる人びと。彼らは狂奔する現代経済をどう感じているのだろう 。

 ケンドリック兄弟の前作、『祈りのちから』、高校のフットボールチームを描いた『フェイシング・ザ・ジャイアント』。これらを見ると、齷齪と仕事に追われて生き方を見失った人びとに何かしらの「道」を示しているように思う。大航海時代以来、経済活動を優先してきた世界に警鐘を鳴らし、原点に回帰させようとする意図を強く感じてしまう……。

 ちなみに『赦しのちから』は10月7日にDVDリリースされる。大統領選の前にこれらを観ておくと、多少なりともアメリカ合衆国の見え方が変わるかも知れないネ……。

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著者

fat mustache

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