『ジュマンジ・ウェルカム・トゥ・ジャングル』の続編、『ジュマンジ・ネクスト・レベル』がクリスマスシーズンに日米同時公開になるらしい。映画館でやっていた予告編を見てビックリ!!高校生のなかにダニー・デヴィート、ダニー・グローヴァーの二人の老人が加わるらしい。チョッと方向性を間違えていないのかな? 家族のみんなが大笑いできるように腐心したつもりなのだろうが、もともとはジョッグ、クィーン・ビー、プレップなどの勝ち組とナード、細かく分けるとスラッカー、フリーク、ギーク、ゴス、ブレインなどと揶揄される負け組に分断されたスクール・カーストをぶち破る連帯感を醸成しようと意気込んでいたのじゃなかったのかい? な~んか、私の感じと違うんだなぁ……。

  イロ気を出し過ぎて風呂敷を拡げ過ぎると大けがしまっせ。B級でいいんだよ。

  劇場未公開のままDVD化された『クエスト・オブ・キング 魔法使いと4人の騎士』は大当たりを見込んで巨費を投じた作品らしいが、もともと「アーサー王物語」に馴染みのない日本では人びとの食い付きはさほど期待できなかったと思う。ところが、本場のイギリスでも大コケ。全米での興行成績も惨憺たるもので、かなりの赤字を計上したらしい。

  そのあらすじは、イギリスで、ごく普通の中学校生活を送っていた少年アレックス。ある日、伝説の聖剣エクスカリバーを引き抜いてしまったばかりに、世界を救う使命を担うことに!聖剣を狙う邪悪な魔女モーガナとの戦いに備えるため、アレックスは古代からやってきた魔法使いのマーリンと共に仲間を招集。モーガナが復活する日が迫る中、アレックスたちは死の世界の入口を見つけて彼女を倒すために、仲間たちと冒険に出る……というもの。

  配役への人種的配慮がものすごい!! ケルト系のように見えるアレックス、その友だちはインド系。彼らをイジめる勝ち組の二人(この二人も加わった4人が騎士だ)はブロンド碧眼のアングロ・サクソン系、女の子の設定になったアフリカ系、今日のイギリス社会の様相を反映したような人種設定。

  邪悪なモーガナとの最後の決戦は通っている学校で行われ、その戦いの前に4人は全生徒に共に闘うよう結集を呼びかける。

  これって、スクール・カーストで分断された学校を一丸となるよう蘇らさせようとしているってことだよね。でも、現実の学校ではそう易々とは連帯できないほど分断は決定的だ。なぜなら、このシナリオが無視した経済的格差の及ぼす生活水準の乖離が深刻な事態を引き起こしているからだ。

  どうやら彼らの通う学校は制服のある「インデペンデント・スクール」と呼ばれる私立校のように見える。シングル・マザーに育てられているアレックスがそんな学校に通えるなんて、母親はどんな高給取りなんだろう。アメリカと違って現代に入ってからの移民であるアフリカ系って、養子でもない限り、そんな豊かな教育環境を得ることはできないだろう。つまり、いかにも配慮したように見えて、この設定には無理がある。

  もし、ここに描かれている学校の光景を素直に受け入れられる場所があるとしたら、日本だけだろう。

  日本の中学生に、まずは「アーサー王物語」を読ませて集団鑑賞させるのだったら、いい教育効果を生み出すかもしれない……。かもネ。……知らんけど。

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