これ以外にヤルことが無いっ! てのが本当のところだが、PCの前に数時間座り続けることを日課にしている私にはネットサーフィンは当たり前のこと。フッと思いついたワードを打ち込んでは、幾つかのサーチエンジンで同時検索している。これが意外と便利で、映画やDVDに関する情報も、探せばいろいろと見つかり、ホホゥと感心させられることが毎日のようにある。

  コンピュータを取り上げた映画はあまたあるものの、ハッキングだとか、SFまがいのAIものとか、日常とかけ離れた、自分には起こり得ないおハナシは「フ~ン……だから何なの。」って冷めた見方に終始してしまう。例えば、もう20年近く前になるだろうが、『ソードフィッシュ』のようなことは現実味に乏しい。また、世にコンピュータなるものが創り出された頃のお話、『ドリーム』もデカ過ぎてついていけない。確かにパソコンのあるやなしやの頃には、データベースって何ぞや? と、そのフレームの構築に頭を悩ましたこともあったが、そんなことはどうでもいい。

  今、こうやってキーボードを叩きながら、次の文章を思い浮かべるとともに、思いつくフレーズでサーチングしている、この姿と同じものを映画の尺の半分以上使ってハラハラドキドキのサスペンスに仕上げた作品が2018年に公開された。『search / サーチ』という映画だ。

  高度な知識と才能がなければ出来そうもないハッキングなんかと違って、日常、誰もが利用するSNS やスマートフォンに残された履歴を手がかりに行方不明になった娘の消息を探ろうと必死に考える主人公。

  命にかかわる重大事であることが普段の私とは大いに異なるが、わずかに残された足跡をたよりに様々な推理を巡らし、新たな手がかりを求めて格闘する姿にドンドン引き込まれて、時間の経過を忘れていく……。この、いろいろと考えながら、どうにか繋がる線を見つけ出すことができないものかと足掻く様子は、ちょうど今、私がやっていることと全く同じ事なのだ!

  プロットに多少難はあるものの、PCにしがみつく姿をここまで正確に表現したのは初めてのことだと思う。まぁ一度観れば充分だろうけれども、この斬新な発想と巧みな構成にザブトン1枚ッ!ってとこでしょう。

  そして、ようやく気づいたことがあります。今もそうだが、コピペを多用して書いていると、文章全体の整合性というか、言葉遣いの流れというか、なんか、自分の考えた文とは思えないような書きぶりや思考の道筋があっちへ行ったり、こっちへ行ったり……。バラバラになっているのです。

  打っている瞬間にはなんの矛盾も感じなかった文章が、時間を置くと、なんとも陳腐なええかげんなものであることに気づかされます。皆さんもお気を付けください。コピペ文書は見破られまっせ。気ぃつけなはれ。